府大の特色ある学び「初年次ゼミナール」は、全学域から集まった1年生15~20人で受講する前期必修科目。1年前期のまさにスタート時に、これからの大学生活に必要な『自発的な学びの姿勢』を身につけることを目的としています。

大学Webサイト「初年次ゼミナールって何?」
http://www.osakafu-u.ac.jp/affiliate/support/seminar/

 

本日は石渕久生教授のゼミナール「海外旅行の多目的評価に基づく自分だけの理想の旅行日程の作成」を取材させて頂きました。

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この授業は「現地での移動手段や食事なども含めて実現可能な旅行日程を作成する」という体験を通じて、この先の学修・研究活動に不可欠なインターネットを用いた情報収集、グループワークやプレゼンテーション、他者の発表(旅行プラン)を比較・評価するなど、今後の学生生活・社会人生活に必要となる経験を積み重ねていくことを目的の1つとしています。

決められた旅行先(今年は米国フロリダ州オーランド市)に対してグループ作業で作成した旅行プランの発表と比較検討を行う5月の発表会。同じ旅行先なので旅行プランの比較が容易です。
6月の発表会は、旅行先の決定も含めてグループ作業で作成した旅行プランの発表と比較検討です。旅行先が異なるので旅行プランの比較検討が難しくなります。
このようなグループ作業での旅行プランの作成、発表、比較検討というステップを踏んできた受講生たち。最後は個人発表です。

取材したこの日は、「自分で行く自分だけの旅行プラン(約1週間)」を個人で発表する最終発表会の日でした。
1人5分×16人=80分で進行されるプレゼン。遅れは許されません。厳密に時間管理が行われ、時間が来るとTA(ティーチング・アシスタント)の上級生がベルを鳴らしてプレゼン打ち切りです。先生も学生も、TAも真剣です。
プレゼンでは、旅行先を選んだ理由、旅行プランの特徴や魅力などが入念に作成されたスライドを用いて効率的に伝えられています。一方、発表を聞いている学生は、個々の旅行プランの内容や発表技術に対する評価を行っています。評価結果も成績評価の対象となるので,発表する学生も評価する学生も真剣です。

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石渕先生の本日の狙いとしては、プレゼンテーション経験そのものにもありますが、準備を含めて5分以内できっちりとプレゼンを終える経験、また「旅行プラン(行き先はバラバラ)」という単純比較しづらい対象をこれまで学んできたいくつかの評価指標によってあえて比較し評価する経験など、これからの学生生活の中で体験する卒論発表や学会発表などで必要となるスキルをこの段階で経験する事にもあるのだと、取材を進めながら感じました。

1年生前期でこのような経験を積むことができる。とても貴重な機会だと思います。

そのような状況のなか、発表される旅の行き先はドイツやニュージーランド、クロアチアやシンガポールなどなど世界各国に渡ります。堂々とプレゼンする1年生に感嘆しながらも、自分だったらどのプランでどの国に行こうかと思いを馳せる、素敵な時間となりました。

【取材:皆藤 昌利(広報課)】※所属・学年は取材当時
【取材日:2014年7月30日】