2014年10月8日、大阪府立大学・大阪市立大学共同事業である「地(知)の拠点整備事業(大学COC事業)」の特別講義として、久しぶりに母校 に戻って来られた山崎亮さんにお時間をいただき、ミチテイク編集チーム「MICHITAKERs」の中植と、コミュニティデザイン研究所学生スタッフの片山がお話を伺いました。

 

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◆山崎 亮

ランドスケープデザイナーであり、コミュニティデザイナー1973年愛知県生まれ

大阪府立大学 農学部 地域環境科学科(現在の生命環境科学域 緑地環境科学類のルーツ)にて増田 昇教授(緑地計画工学専攻)、留学先のメルボルン工科大学 環境デザイン学部にてジョン・バージェスに師事(ランドスケープアーキテクチュア専攻)。大阪府立大学大学院(地域生態工学専攻)修了後、 SEN環境計画室に入社。2005年に独立しstudio-Lを設立、地域の課題を地域に住む人たちが解決するためのコミュニティデザインに携わる。
まちづくりのワークショップ、住民参加型の総合計画づくり、建築やランドスケープのデザイン、市民参加型のパークマネジメントなどに関するプロジェクトが多い。

主な著書に『コミュニティデザイン(学芸出版社)』『ソーシャルデザイン・アトラス(鹿島出版会)』『コミュニティデザインの時代(中公新書)』『まちの幸福論(NHK出版)』などがある。

studio-Lホームページ http://www.studio-l.org/members/yamazaki.htmlより

 

<中植・片山>府大での思い出を教えてください。

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<山崎>
府大に入ってから大きな出来事は3つありました。
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1つ目は農学部(現:生命環境学域)で増田昇先生の研究室に所属して、「勉強をきちんとしないといけない」と強く感じるようになったことです。2つ目はオーストラリア留学の時です。デザインの分野では日本のテキストが使われており、日本のレベルがすでに世界に追い付いていることを知りました。一方で学生は日本に比べて非常にまじめで熱心に授業に取り組んでおり、その姿から焦りと刺激をうけました。3つ目は1995年の阪神・淡路大震災です。震災を経て、自分も何かしなければいけないと考えるようになりました。

 

<片山>
学生がインターンシップやボランティアで課外活動をする効果について、ご自身の考えを教えてください。
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<山崎>
課外活動はやっておいた方がいいと思います。
授業以外のことで、いわゆる大人と関わっておくことが、きっとこれからの財産になります。

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<中植>
最後に、府大の後輩たちにメッセージをお願いします。
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<山崎>
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課外活動をどんどんしてください。ただ、やるにしても「自分たちが楽しい」だけでなく、学外に出ていったり、大人と関わったりして、誰かが「助かる、助かる」と言ってくれるような活動をすることが大切です。そのことで自分たちのやる気がどんどん向上していくと思います。また、外を見た時にこそ大学で学んだ専門知識の生かし方に気づくものです。そのような意識を持ちながら、専門の知識もしっかりと学ぶことが大切です。

 

講義前の10分というお時間でしたので、限られた時間ではありましたが、とても濃密なお話を聞かせて頂きました。
山崎さん、お忙しい中本当にありがとうございました!

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【取材:中植 貴之(MICHITAKERs/工学部 応用化学科4年)
片山 直也(コミュニティデザイン研究所/地域保健学域 教育福祉学類 3年)】
【取材日:2014年10月8日】 ※所属・学年は取材当時