2月はそれぞれの分野ごとに卒業論文や修士論文の提出、そして口頭試問や論文発表が続く季節。
2/16に、大学院工学研究科 電気・情報系専攻 知能情報工学分野の修士学位論文発表会を取材させていただきました。
進行は厳密に時間管理され、院生たちはこれまで積み重ねてきた研究内容を決められた時間内で発表します。その後、聴講している他の学生や分野内の教員たちから詳細について、時には厳しい質問が飛びます。
どの大学院生もこれまでの研究成果を理路整然と発表し、様々な質問にも臆することなく堂々と答えていました。
これまで長い道のりを積み重ねてきた研究や実験、その成果等をまとめた卒業・修士論文、そして最後に立ちはだかるこの論文発表会。とある修了生はそ れを「共に苦労してきた仲間たちと共に臨む最後の場」と評し、また別の修了生たちは「学会での研究発表と同じく、研究内容の違う仲間や教員に対していかに 良い研究と思ってもらえるかを追及する場」、「多くのものを犠牲にして研究に打ち込んだ大学院生時代の集大成として、得たデータ、学んだ知識、成長した自 分を6年間お世話になった教員や仲間に見てもらう場」と評します。
自らの発表だけでなく、良きライバルでありながら一番支え合った友人でもある仲間たちの発表をドキドキしながら見守り、1人では成し得なかったこれ までの研究活動を振り返り、かみ締める空間。この発表が終わると、いよいよ目の前には修了(卒業)がはっきりと見えてきて、いよいよ社会人になるのかとい う実感が高まるとともに、さみしさが一気に込み上げてくるそうです。これらの高い高いハードルを乗り越えて、学部生や大学院生は大学を巣立ち、社会の荒波 に向かって出航していきます。
また、この日の論文発表会には文部科学省の留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」に採用され、スペイン・バルセロナ自治大学にて研究留学中の岡田拓郎さん(博士前期課程2年)が、Skype(インターネットによるビデオ通話)を用いて現地から論文発表。姿は見えませんが「まるでそこに居るかのように」発表・質疑応答が行われました。
論文発表後、特別プログラムとして岡田さんから現地の留学生活をレポート。研究室やアパートの様子、街や市場の様子など、実際に自分の目で見ないと 分からない貴重な声がレポートされました。その後の質問タイムでも他の学生からオフの過ごし方について質問があったり、指導教員である黄瀬浩一教授の「久 しぶり、元気に生きていますか!?」の師弟愛を感じるコメントの後、そこに集う仲間たちの研究姿勢や研究に充てる時間などについての質問があったりと、イ ンタラクティブなやり取りを通じて、聞いている学生・院生たちを大いに刺激していました。
【取材:皆藤 昌利(広報課)】
【取材日:2015年2月16日】