海遊館と近い立地ながら、「感性にふれる」をコンセプトとした新しいスタイルを確立しているニフレル。今年1周年を迎えるニフレルの魅力に迫るため、この度取材に伺いました!まずはニフレル広報の田井康之さんと一緒に館内をぐるっと1周。あちこちに隠された工夫や魅力を探ります!

展示空間の変化の様子

刻一刻と色の変化する空間で、生きものの色の多様性を表現しています。

展示の様子 展示の様子 ハゼ 展示の様子

ニフレルでは、壁に埋め込まれた水槽は使っていません。一つ一つの水槽が独立しているので、ゆっくりと個々の魚たちに向き合うことが出来ます。真上から魚を見ることが出来たり、他では見ることの出来ない貴重な景色をニフレルでは体感できます。とても新鮮な世界ですよ。

展示について説明を受ける取材メンバーニフレルでは自然界では絶対出会わない生物たちが共存しています。それ自体が彼らの刺激となっていて、彼らの健やかな生活を実現しているそうです。

<取材メモ>
ホワイトタイガー、ワニ、ミニカバには愛称がつけられており、ホワイトタイガーはアクア。愛称で呼んであげると近づいてきてくれるかも!


~ニフレルの獣医 伊東隆臣さんを直撃~

伊東隆臣さんの写真

 

伊東 隆臣さん
1999年 株式会社海遊館 入社
2001年より本格的に獣医師として勤務
2015年よりニフレルを担当
ホワイトタイガーの「アクア」ほか館内すべての生き物の健康をサポートしています。

 

 

朝:開館前~アクア(ホワイトタイガー)の調餌

<取材メモ>
調餌(ちょうじ)とは飼育している生物に合わせて、餌となる食材を調理してやること。

アクアの写真アクア(ホワイトタイガー)
3歳♂・4兄弟の次男坊
埼玉の東武動物公園生まれ。
迫力のある給餌が見もの!

アクアの餌を準備する伊東さん

アクアの餌を準備する伊東さん

伊東さん:人間が育てた肉は脂肪分が多く、そのまま与えると動物の健康を害することもあるので注意が必要ですね。 自然界ではビタミンを多く含む内臓を食べますが、飼育下では新鮮な内臓を入手することが難しいので、サプリメントでおぎなっていますよ。

<取材メモ>
ちなみに、この時は鶏肉から余分な脂肪を取り除いていました。

 

朝:開館後~アクアの給餌

アクアの給餌の様子

赤い容器(おもり)に餌を結びつけ、振り子のように大きく動かすと…アクアがそれを追いかけてキャッチ!

伊東さん:
飼育動物の福祉の向上を目的とした環境エンリッチメントとして、1時間以上かけて楽しくエサを食べてもらうように飼育を担当するキュレーターが工夫しているんですよ!お客さまにもアクアがダイナミックにエサを食べる様子を楽しんでほしいです!

アクアの写真

美味しそうなお肉を前に真剣なまなざしのアクア

ちなみにこれまでも…
毛のついた食べ物を与えてみた時は、普段食べているものと違うので不思議がっていたそう。他にも、水槽に生きた魚を入れて、アクアに見せてみたことも!アクアが興味を持って、魚に猫パンチ!トラはネコ科という事を実感!!

給餌について説明をうける取材メンバー

 

昼:診察・検査

ニフレル専属の獣医・伊東さんが教える獣医とは?

診察室の様子

伊東さん:
ずばり、村のお医者さん。眼科も内科もしなければいけない。難しいことはできないけれど、村民(飼育されている生物)のことはよ~く知っています!府大の獣医臨床センターに分析を依頼するなどお世話になることもあるんですよ!
動物が病気やけがをしたときは私はもちろん、飼育員、ほかにも動物看護士と一緒に治療にあたります。

診察室の様子 診察室の様子

伊東さんは株式会社海遊館に採用試験に合格して入社。現在、ニフレル専属となり、海遊館にいる2名の獣医と協力しながら動物たちの健康を管理しているそうです。
大きな施設なのに少数精鋭ですごい!府大も実はニフレルや海遊館に技術や設備を提供していることが誇らしくなりました。

<取材メモ>
動物看護士とは…
正式には「認定動物看護士」。獣医を補佐する目的で作られた民間資格。専門学校にて「動物看護学」を含むコアカリキュラムを修了した者で、一般財団法人動物看護師統一認定機構が実施する試験に合格した者。現在の登録者数は16,911名 (2016年11月17日現在)

 

夕方:トレーニング(ハズバンダリートレーニング)

動物が嫌がらずに採血や体温測定など健康管理をできるように普段からトレーニングしています。例えばサインを出すとお腹を上にしておとなしくしてくれるようにトレーニングすると、健診や医療行為を行いやすくなります。動物園や水族館では生物の健康を守るために大切な仕事の一つなんですよ!

モトモトの写真

ミニカバのモトモトは、体温測定や採血のトレーニング中。ちなみに平熱が人間より低いらしい!

<取材メモ>
トレーニングなども積極的に行っていて、色んな所に工夫が感じられました。飼育員と獣医師の協力、動物水族たちへの思いがあるからこそ色々な生き物を飼育、繁殖させていけるのだろうと思いました。

モトモトの写真

 

モトモト(ミニカバ)
チリのブイン動物園生まれ。
名前の由来が映画「マダガスカル2」に出てくるカバのキャラクターより。
当日のおやつは梨でした。

 

高木彩夏さんの写真

 

インタビュアー:
生命環境科学域 獣医学類5年 細胞病態学教室所属
高木彩夏さん

 


ニフレルで働く先輩!

ニフレルでは2名の府大OBがご活躍中です。
飼育員として魚類を担当する棚田麻美さん、そして管理運営チームサブマネージャーとしてニフレルを支える奥田博志さん(経済学部平成7年3月卒)です。

n20

写真右が棚田さん

棚田 麻美さん
魚類を担当(展示計画チーム)
生命環境科学部
生命機能化学科 平成22年3月卒

 

 

 

二フレルの外観

▼二フレル 小畑館長のインタビューはこちら
http://michitake.osakafu-u.ac.jp/2016/12/28/nifrel_obatahiroshi/

<取材を終えて>
獣医師の伊東さんのお話しを伺って、水族館に勤められる獣医の人数は少ないのだなと思いました。でもその少ない人数で、色々な動物を診ているのは本当にすごい。トレーニングなども積極的に行っていて、色んな所に工夫が感じられました。飼育員と獣医師の協力、動物水族たちへの思いがあるからこそ色々な生き物を飼育、繁殖させていけるのだろうと思いました。
水族館の裏側を覗けて、実際に獣医さんからお話を聞けて、とても貴重な体験ができ楽しかったです。ありがとうございました!(高木 彩夏)

開館前の裏側に入れるという貴重な体験でした。普段見られない生き物を飼育して私たちお客さんに生き物の生き生きした姿をできるだけ見てもらおうとする工夫がいっぱいあり、驚きました。(中植 貴之)

▼二フレルの情報はこちら
https://www.nifrel.jp/index.html

【取材】
西 茜(MICHITAKERs:現代システム科学域 マネジメント学類2年)
中植 貴之(MICHITAKERs:工学研究科 博士前期課程2年)
高木 彩夏(生命環境科学域 獣医学類5年 細胞病態学教室所属)
【取材日:2016年9月21日】※所属・学年は取材当時

n24