大阪府立大学では公務員試験合格者を多数輩出しており、大阪府立大学生活協同組合(生協)主催、学生センター共催で、公務員試験対策学内講座も開設しています。
http://fudai.hanshin.coop/learning/index.html

講座パンフレットに掲載されている受講生・合格者からのメッセージを、ミチテイク・プラスでもご紹介します。

理系の院生の方へ

大学院 生命環境科学研究科 応用生命科学専攻久保 笙子さん
内定先/堺市役所 化学職

理系の院生の方へ

理系の院生で「公務員に興味があるけれど、研究で忙しいし、試験勉強も大変そう」と不安になっている方、進路の選択肢から公務員を外そうとしている方、いませんか。

公務員講座を受けようと思ったきっかけ

私は修士1年から府大の生命環境科学研究科に入学しました。
なんとなく「安定した公務員になりたい」と考えていましたが、周りに公務員志望者がおらず、どんな職種があるのか、今から対策して間に合うのか、どう対策すればいいのか、民間企業への就職活動と両立できるのか、わかりませんでした。学内で「公務員講座説明会」の看板を見つけ、「もし民間企業も受けるときも、SPI3試験の勉強に役立つかも」と思い、講座の受講を決めました。

勉強方法

多大な実験量を要求される研究室に在籍していたため、帰宅後は疲労で勉強に手が回らず、講座以外での自習時間はほぼとることができませんでした。教養試験は範囲が広いため、馴染みのない分野は全範囲を網羅するのではなく、講座で触れた部分だけは確実に押さえようと心がけました。点数配分の多い数的処理は、講座で教わったテクニックを確実に習得するため、テキストの例題を繰り返し解きました。専門科目は化学の参考書を別に購入し、例題だけは確実に解けるようになろうと何周か解きました。

面接対策

面接カードに志望動機や自己PRをいざ書こうとするも、ありきたりなことしか思いつかず、事務局の方に何度も添削をお願いし、時間をかけて形にしました。面接も、いざ面接官役の人と向かい合ってみると緊張で頭が真っ白になり、言葉に詰まるとカーッと赤くなって沈黙が続くような状況でした。事務局の方と何度も面接練習を重ね、自分の伝えたいことを客観的に分析していただきました。技術職志望でしたが、試験日が重複しない限り、事務職を含め手当たり次第受験しました。面接は本番でないと本番の緊張感を感じられないため、第一志望の自治体の前に複数の市町村を受験しておいてよかったと思います。

民間企業との併願

バイオ系の専攻のため、食品や化粧品メーカーに興味があり、民間企業も数社併願しました。面接まで専攻が進んだのはわずかでしたが、そこで初対面の大人と話す経験値を積むことができたと思います。何より、公務員志望だからといって民間企業を諦めなかったことで、公務員への志望理由を見つめ直す機会となり、内定獲得時に後悔することもありませんでした。

進路決定のコツ

足繁くイベントに参加するだけでなく、個別にアポイントをとって見学させてもらってください。技術職は数が少なく、情報収集が大変です。学内イベントに参加するだけでなく、自治体や機関主催の職場見学会や新人職員との座談会といったイベントに参加したり、配属の可能性のある部署を個別に見学させてもらうことで、実際の仕事内容について理解を深め、働く自分をイメージできるようになります。

失敗談

志望動機や自己PRなど、恥ずかしくて他の人にあまり見せられなかったことを後悔しています。何度も同じ人に添削をお願いするよりも、初見の人に「文章を読んで、どんな印象をもつか」を聞いて回る方が、自分をうまく表現できているかをチェックできたと思います。

最後に

志望先に内定をいただくことができたのは、頻出ポイントやテクニックを教えてくださった講師の先生方や、何度も志望動機や自己PRの添削、面接練習に協力してくださった事務局の方のおかげです。理系の院生で研究が忙しくても、もし公務員に興味があれば、自分で自分の可能性を狭めないでください。