羽曳野キャンパスにて、総合リハビリテーション学類 理学療法学専攻(地域保健学域)3年が受講する、「理学療法評価学総合演習」を取材しました。

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この授業は、理学療法士として患者に関わる上で必要となる「理学療法評価」の観点を身につけるべく、実技や模擬患者とのコミュニケーションから下記のプロセスを学ぶことが目的です。

・検査・測定ならびに姿勢・動作観察の実施
・患者に応じた評価の実施、問題点の抽出
・治療目標の設定

地域の方々に模擬患者として羽曳野キャンパスに来ていただき、問診、検査・測定、動作観察等からなる「評価」を行ないます。取材したこの回は2回目の評価回でしたので、同じ学生が同じ模擬患者さんに、1回目の結果を踏まえた評価を行っていました。

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学生は、5名程度5グループに分かれます。教員も1グループに1名ずつ、計5名の教員が担当します。模擬患者にご協力いただいた地域の方々は70代~90代の男女5名。両側変形性膝関節症、脳出血経験者や両下肢麻痺など様々な症状を持っておられます。患者ひとりひとりはみな違った状態ですので、患者の症状にあわせた評価を行い、それぞれに合った治療目標を立てることが重要になります。

授業は、キャンパスの玄関に模擬患者さんを出迎えることから始まります。
歩きながら、教室に入って座っていただきながら、学生たちは白衣に身を包み、今日の体調や天候のこと、ご家族のことなど、コミュニケーションを取っていきます。

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2回目の評価回となるので顔を合わせるのも2回目で、いくぶんか和やかな雰囲気。その後、1回目の結果を踏まえ各グループが模擬患者さんごとに作成した、計測等のタイムスケジュールに沿って各計測会場となる教室を移動していきます。

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ここからは、少し緊張が走ります。教員の厳しい眼差しの元、模擬患者さんへの接し方や声のかけ方、検査・測定や姿勢・動作観察の進めかたなどを確認しながら授業は進んでいきます。評価役以外の学生は、評価役をサポートしながらも細かくチェック、評価結果やメモを自分のファイルに書き込んでいきます。

声のかけ方ひとつ、計測動作のうながし方ひとつで、模擬患者との雰囲気や評価の精度は変わります。根拠のない返答や評価方法、検査器具の使い方には教員からのチェックが入ります。

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要所要所で、評価のコツやアドバイス、模擬患者とのコミュニケーションも教員が行い、「見せる」ことでも学生に学ばせます。模擬患者さんは立ったり座ったり、階段を上ったり降りたり、何往復も歩いたりと長時間の評価にもかかわらず、終始笑顔で学生たちとのコミュニケーションを楽しんでおられるように見えました。

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模擬患者さんをお見送りした後は再びグループごとで集まり、教員と学生とでこの日の振り返りを行います。この時間にこの日の全予定1/3を割き、丁寧なフィードバックが行なわれます。学生は自分が出来たこと、出来なかったこと気づいたことを再確認し、気付かなかったこと気付けなかったことを教員の指導の中で認識していきます。それらを踏まえて、次週以降では長期目標や短期の治療目標などを考えていきます。

とある教員は「綿密に準備をしたつもりでも、至らないこと、出来なかったことが出てくるのがこの世界。学生たちには『それでも出来なかった』ことを知る事を前向きに捉え、次に生かす学びとして欲しいんです。」と講義後に語ってくれました。

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学生たちはこれからいよいよ病院での実習が始まります。今しか試行錯誤、チャレンジはできない緊張感。白衣を着た学生の真剣な顔が印象に残る授業でした。

 

【取材日:2017年11月7日】※所属・学年は取材当時。