トヨタ自動車株式会社 塗装生技部 技術管理室 岡本 美沙さん

先輩の声

トヨタ自動車株式会社
先塗装生技部 技術管理室
岡本 美沙さん

大阪府立大学 工学部 化学工学科

2007年3月卒業

大阪府立大学大学院 工学研究科

物質・化学系専攻 化学工学分野

博士前期課程 2009年3月修了

幅広く学べたので仕事に活きています

私は車体を塗装する設備を開発しています。大学院時代の熱から電気を作る研究とは違いますが、化学工学で学んだ熱力学や流体力学などが、仕事に役立っています。よりよい製品を効率よく作る学問を、幅広く学べたので、引き出しがたくさんできたと思います。初めて私が手掛けた新設備が、工場に導入された時は、すごく達成感がありました。

今後は大胆に改良した設備を、世界中の工場で使ってもらうのが目標です。

化学工学は技術開発や環境のことなど、やりたいことができる学問です。材料から製品が量産される各工
程を理解できるので、就職先の選択肢も広いですよ。いろんな人と関わりながら、包括的な仕事がしたい人にはおすすめです。もし、今の私がもう一度専門課程を選ぶとしても、化学工学を選びたいと思います。

企業の声

製品に落とし込む研究や開発ができる人材が必要

トヨタ自動車株式会社 人材開発部 採用・計画室長 村上 秀一さん村上 秀一さん
トヨタ自動車株式会社
人材開発部 採用・計画室長

自動車業界は、100年続いたガソリンやディーゼルから、電気自動車や燃料電池など、クルマの構造自体が変わろうとしている転換期を迎えています。また、車体も鉄板ではなく、プラスチックやカーボンなどの、新素材の時代が来るかもしれません。チャレンジしていく領域は、ますます広がっています。

その中で、世界中の自動車メーカーの生命線を握っているのは、化学工学の分野です。品質と耐久性の両立、環境や資源貢献につながる軽量化や低燃費、新素材の開発、量産技術、リサイクルまで、すべてに化学工学が関わっています。

当社のエンジニアは約1万8000人。クルマというと機械系や電機系をイメージするかもしれませんが、10%が化学系で、そのほとんどが化学工学出身者です。新材料や電池の研究開発はもちろん、製品に落とし込むための技術開発や量産するための生産技術など、これまで以上に化学工学出身者を必要としています。

2020年に向けて「トヨタ グローバルビジョン」を掲げ、もっといいクルマづくり、豊かな社会への貢献など、高い目標の実現を目指しています。この先の50年を占う、正念場の10年なので、今後も高水準の採用をしていく予定です。

これから専門課程に進まれる方は、研究活動を通じて、自分で考えて、自分で行動する力を鍛えてほしい
ですね。志をもって研究に打ち込む姿勢や、行動が一番大切だと考えています。会社では主体性や当事者意
識がものすごく大切です。最後まで粘り強く、やり抜く力を身に着けられるよう頑張ってください。

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工学域 物質化学系学類 卒業生インタビュー 耳塚 孝さん (東レ)
http://michitake.osakafu-u.ac.jp/2017/12/06/obog_mimizukatakashi/

<工学域 物質化学系学類 化学工学課程について>
http://www.osakafu-u.ac.jp/academics/college/ce/smcce/acc/

<引用元>
http://www.chemeng.osakafu-u.ac.jp/pamphlet/index.html