学生時代に会計士試験に合格、その後3年間の研修期間を仕事と両立しながら首席で修了し、このほど公認会計士になった長谷川真哉さんに、大学での生活や、公認会計士準会員研修期間のことなどお伺いしました。

長谷川真哉さん

◆プロフィール
長谷川真哉(はせがわ しんや)

2010年4月 大阪府立大学経済学部入学
2014年3月 大阪府立大学経済学部卒業
2014年4月 有限責任 あずさ監査法人入社
2017年8月 公認会計士登録

 

 

大阪府立大学を受験しようと思われた経緯はどのようなものでしょうか

私は兵庫県北部出身で、どこの大学に行くにしても一人暮らしをせざるを得ない状況でしたので、どうせなら大阪に行きたいという理由で受験しました。
センター試験が終わるまでは、理学部志望で数学の教師を目指していましたが、センター試験終了後に将来を考え直した結果、教師だけに絞るのは早いと感じました。そこで、将来の幅が広そうな経済学部に入り、大学の勉強の過程で何か見つけようと考えていました。

 

思い出を語る長谷川さん

ー長谷川さんは、どのような学生時代を過ごされましたか

振り返ってみて一番最初に出てくるのは勉強していたなという印象です。それでも、バイトやサークル、ゼミで文化祭に出店、そして芸人の友人の漫才をみたりなど勉強以外にもいろいろな経験はできたかなと思います。

 

 

ー会計士をめざされたきっかけを教えてください

大学の授業で初めて簿記を知り、興味を持ちました。
しかし、日本商工会議所の簿記検定試験前に、1回生の11月に府大で実施された模擬試験として、TAC(資格取得専門学校)の簿記3級の検定を受けて3点しかとれず、それが悔しくて勉強し2月の簿記検定で80点ぐらいとれました。その際に担当教員から勧められたのが公認会計士でした。大学の授業を漠然と受けているだけでは未来は見えないと思っていたときに、興味を持っていた簿記を活かし、会計監査という専門職だけでなく、幅広い分野で活躍できる資格であることを知り勉強することを決めました。

 

ー大学4年次で公認会計士試験に合格されたと伺いました。大学での勉強との両立など、合格までの道のりはどのようなものだったのでしょうか

1回生の前期・後期、2回生の前期にとれる最大限の単位をとりました。TACに通い始めたのは1回生3月でしたが、本格的に勉強が忙しくなるのは2回生の後期からだったため、大学での勉強も手を抜くことなく両立できたと思います。また、大学もTACも授業の時間が決まっているので、日々スケジュール管理を行って勉強時間を確保できたことも要因かと思います。大学3回生5月に短答式試験を合格しましたが、8月の論文式試験は不合格でした。不合格後は、1日10時間程度勉強していたと思いますが、つらいと思うことはありませんでした。同じ目標に向かって頑張っている仲間がいてくれたからだと思います。1年後無事合格することができました。

ー大学で学んだことで、活かされたことはありますか

公認会計士試験には、監査論、租税法、管理会計、財務会計、企業法、経営学などがありますが、大阪府立大学ではすべて学ぶことができます。TACで学んだ知識の復習や新たな知識の習得ができたことが特に活かされたと思います。

 

ー首席で研修期間を終えられたと伺いましたが、公認会計士準会員研修期間ではどのようなことをされていたのでしょうか

補修所の期間は可能な限り授業に参加しましたが、補修所で学ぶ内容は仕事で経験することも多いので、日々の仕事から多くを学び、その予習・復習として補修所で学ぶことが大事かと思います。補修所では10回試験があるのですが、私は追い込まれないと勉強できないタイプだったので、試験前日にほとんど徹夜で勉強していました。よい勉強方法とは思いませんが、一気に詰め込んだ成果がたまたま首席につながったと思います。

 

ー研修期間を終えられた今後の活動を教えてください

公認会計士の資格を取得したことで、今後責任感の増す仕事が増えていくと思いますので、引き続き精進したいと思います。

窓から外の校舎を眺める長谷川さん

ー最後に学生のみなさんへのメッセージをお願いします

私が高校生のころは、公認会計士の存在すら知らず、大阪に行きたいという理由だけで大阪府立大学に入学しました。結果論ではありますが、大阪府立大学に入学していなければ、今の私は存在していません。公認会計士を目指す方に限らず、大阪府立大学は教員に恵まれていますので、みなさんの将来に良いきっかけを与えてくれる大学だと思います。
勉強はもちろん、部活、サークル、バイト、課外活動などいろんなことに挑戦して将来のきっかけをつかんでください。

 

【取材日:2017年12月8日】
【取材:塩根 春華(広報課)】※所属は取材当時