10/13、「教職実践演習」の授業に、大阪府教育庁地域教育振興課の職員がゲスト講師として登壇され、「家庭教育支援と教育コミュニティづくり」をテーマに講義を行っていただきました。

■教育実践演習とは

「教職実践演習」は、実践演習を通じて「教員としての知識技能を習得する」ことを目的とした授業で、中学校・高等学校の教員免許の取得をめざす学生が受講しています。

授業は、ワークショップの説明と約束、アイスブレイクから始まりました。

場の雰囲気を和らげるためのアイスブレイクは、「時間で並び替え」「絵を見て伝えましょう」(一人が見本の絵を見てペアの人に説明し、もう一人は説明された通りの絵をかく)をしました。自分のかいた絵と見本を比べ、あまりのちがいに驚くペアもいました。

アイスブレイクの様子

 

アイスブレイクが終わり、大阪府の職員の方が講師をされるということで、少し緊張感が張り詰めていた教室も和やかな雰囲気になったところでワークショップがスタートします。

まず、親学習教材「知る」を使って登場人物の気持ちを考えてみました。教材の読み合わせから、個人で考え、ペアで意見交流をする時間へ。「親」の立場で考えることは学生にとっても初めての体験だったようで、様々な意見、感想が出ていました。

続いて、「親に求める5つの条件」について考えました。個人で考えた後、グループで意見交流をしました。学生からは「自分と同じような意見が出てくるだろうと思っていたが、案外自分が考えてもみなかった意見が出て、とてもいい影響を受けた」といった感想もありました。

 

最後に、親学習のまとめと大阪府の教育コミュニティづくりについて説明がありました。様々なデータや実際の取組例の紹介があり、「授業で聞いた内容もあったが、実際の取組例はあまり聞いたことがなかった」「親学習や地域との協働の大切さがわかった」といった感想がありました。

【受講者の感想】《一部抜粋》

■親学習について初めて知りました。今まで、親について深く考えたことがあまりなかったので、よい機会でした。親として必要なことを班で話し合った際には、どれも重要なものだと思いましたが、いざ自分ができるかと言われると自信がなくなりました。頭では「こうするべきだ」とわかっていても、実際にはついつい忘れてしまいそうだと思いました。そう考える自分の親もそうなのか気になりました。親も子どもも人間であり、完璧ではないということを常に意識しようと思いました。

■時代とともに家族の形や社会も変わってきて子育てには工夫が求められると思いますが、行政や親との協力を通して良い環境が創られていくといいなと思いました。そのために自分も地域の子どもと関わりたいと思いました。自分が親になったら、周囲の人と助け合いながら、積極的に子育てをしたいと思いました。

■学校と地域の「協働」は、とても大切なことで、自分も小学生の時、時々お年寄りの方から学ぶ機会があったことを覚えています。教育コミュニティは、子どもの見る世界を広げると思うので、とても大切だと思いました。

■これまでの授業の中で、地域・家庭の教育力の低下ということは、しばしば話題に上がっていました。実際に教員になった時にどのように対応したらいいのかという部分は疑問を抱いていたので、大阪府で行われている親学習などの教育支援活動は一つの解答のように思いました。

 

【取材:2017年10月13日】※所属は取材当時