羽曳野キャンパスで行われた看護学類4年生の実習前の講義を取材させて頂きました。

明日から実習が始まる4年生の実習前の直前演習、「家族支援看護学実習(母性)」で、約20名の学生が2つのグループに別れて、主に新生児の看護援助と、妊婦・褥婦(じょくふ:出産直後の女性)のケアに関する演習が行われました。

新生児の看護援助演習の写真

まず、新生児の看護援助・観察では、3,000グラムの重さがあるリアルな新生児のモデルを用いて、新生児処置台での身体計測(身長・体重)や、体温計測、呼吸の観察、心拍の聴診をはじめ、スキンシップを交えながらの全身観察を行います。また、新生児の身体を清潔にするため、おむつ交換や更衣、適切な温度を確かめながら沐浴も行われました。

体温計測の写真 沐浴の写真

演習では男子学生も受講しており、真剣に一つ一つの所作を確認しながら実習に向けて準備をしている姿がとても印象的でした。

また、新生児の演習の終盤には新生児モデルを抱っこしながら先生のお話を聞く場面がありましたが、みんな自然と体を揺らして赤ちゃんをあやしているようでした。

新生児の看護援助演習後の記念写真

妊婦や胎児のケア・観察では、CTG(分娩監視装置)を妊婦モデルに装着し、胎児の心拍計測や、妊婦の体調をモニタリングして、一つ一つのバイタルサイン(健康状態を客観的に数値化したもの)を確認します。

教員からの説明 妊婦モデルの計測

褥婦のケア・観察では、産後のケアをスムーズにするため、また安心感を届けるため、健康状態を確認する際も、さりげない声掛けや表情が大切なコミュニケ-ションであることも何度も指導がありました。

学生たちは、いよいよ翌日から、大阪はびきの医療センターや、大阪母子医療センター、大阪急性期・総合医療センターの現場で、学外実習がはじまります。

■受講生の古川衣里奈さん・上田敬志さんの感想コメント

臨地実習はとても楽しみでもある一方で不安もあります。でも私たち以上に妊婦にも大きな不安があると思います。今回の演習を通じて一つ一つの所作をちゃんとしていかなきゃと改めて気が引き締まり、実習前にいい確認作業を行うことができました。頑張って臨地実習に臨みたいと思います。

今回の取材をさせていただいて、学生たちの真剣な姿勢に感動しました。先生方も厳しく、時にユーモアも交えながら様々な側面から指導をされており、学生たちも笑顔で演習に臨んでいました。実際の現場では妊婦や新生児の特性でさまざまな想定外の対応も出てくると思いますが、日々の学習の成果を最大限発揮できるように、所作・笑顔・声掛けを大切にしながら頑張ってほしいと思います。応援しています。

【取材:広報課 林田 雄三】
【取材日:2018年5月7日】※所属・学年は取材当時