ライフル射撃競技で徳島県の「オリンピック・国体選手育成事業」強化指定選手に選出された工学域 電気電子系学類 1年の岡部旭良さんにお話を伺いました。

岡部君の写真◆プロフィール
岡部 旭良(おかべ あきら)
工学域 電気電子系学類 1年
徳島県立城ノ内高校 出身

▼これまでの記録

10mエア・ピストル男子 238.0(ジュニア日本記録)
ジュニア本選日本記録 565
ビーム・ピストル男子 375(40発ジュニア日本記録、タイ)
2016年 全日本選手権 3位

▼日本ライフル射撃協会HP参照
http://www.riflesports.jp/member/games_info/ja_records/pistol/

岡部君の写真

■競技について教えて下さい

射撃には、ライフル種目とピストル種目があり競技人口はライフルが圧倒的に多く、約6000人。
エアピストルは、500人なんです。僕はその中の一人で、ピストル競技をやっています。
エアピストルは、10m先の的を狙います。
予選では11.5ミリの真ん中の円に少しでも重なれば10点。決勝は、ど真ん中を打ち抜くと10.9点と、かなり細分化されます。予選は75分で60発を撃ち、合計点を競います。上位8名が決勝進出。

決勝は形式が異なり、1発を50秒で撃ちます。最初の5発を250秒で撃ち、それを2回繰り返します。(10発)
合間に得点の発表もあり自分の順位も分かった状態で、
1発50秒の射撃を、2回(11発目・12発目)行います。
この時点で、得点が最下位の人が8位決定。
これ以降も、1発50秒の射撃を2回繰り返し、得点が最下位の選手が打ち切りで順位が確定していきます。
時間制限や、自分の順位次第では次の1発で何点以上取らないと。。。というプレッシャーの中、戦っています。

■競技を始めたキッカケは何ですか?

両親がどちらとも射撃の選手だったので身近に感じていた事と、友人が射撃をしてみたい!というのに同行して、地元の射撃場でライフルとビームピストルを経験してみたら、ビームピストルの方が的に多く当たっていたようで、周りの勧めもあり始めました。

岡部君の写真

岡部さん出演 テレビ朝日「東京タイマー2020」より

■今までの大会で印象に残っている出来事はありますか?

今までで一番嬉しかったのは、全日本選手権の3位になれた事ですね。リオオリンピックに出場された選手よりも順位が一つ上だったんです。
自分の記録は、射撃が早く終わって5位で終わるかな?という状況だったのですが、残っていた上位の2選手がラスト何発かを得点を落として、3位になれたんです!
点数的にも、ひっくり返るのは厳しい点差と思っていたのが、相手の選手にもプレッシャーがあったのか、ミスが続いて上位の選手と順位が入れ替わったんです。

■悔しかった出来事は?

ビームピストルの競技で、予選375点という日本タイ記録を取れたのですが、最後の1発で9.0以上に入れば単独の新記録だったのがミスをしてしまったんです。
その大会は決勝でも最後の1発を10.0以上取れれば優勝だったのが、意識してしまい外してしまったんです。
予選も決勝も最後の1発に泣かされた大会で記憶に残っています。改めて、精神力が大切なんだな!と、学べました。

岡部君の写真
■大学生活の印象は?

高校の頃よりも自由度もあがって楽しいです。授業も今は週12コマで、他の大学の友達と比べると、かなりゆったりしたペースですね。
入学して一か月なので、専門的な講義はまだ始まってなくて、プログラミングなどは後期に学ぶそうです。プログラミングは元々興味があった分野なので、今も言語を自分で勉強したりしています。
それと、今は時間が結構あるので模試の採点アルバイトをやってみようと思っています。
あと、府大は畑があったりキャンパスが広いな!!という印象です。

■今後どのような事を学んでいきたいと思っていますか?

2回生になると課程が分かれて行くのですが、その時は情報工学に行きたいと思っています。まだ、どのような授業があるかもあまり分からないので、これから考えて行きたいです。
あと、在学中に『基本情報技術者』の資格は取っておきたいです。

■一人暮らしを始めるにあたって心配はありませんでしたか?

特に問題も無く過ごしています。ご飯はほとんど学食で済ませています。洗濯や洗い物くらいは出来るようになりました。掃除は苦手ですね。。。

■今後の目標を聞かせて下さい。

国体は出場出来るか微妙な状態ですが、全日本や選抜大会の出場は可能だと思うので、決勝には残りたいです。決勝に残れれば、優勝は難しくても上位入賞は狙えるので。欲を言えば優勝したいですけどね。

■進学を考える高校生に向けて一言お願いします!岡部君の写真
中期日程で府立大学を受験しました。
前期日程の結果が思わしくなく精神的にも落ち込んでいましたが、二日後が中期日程の受験日だったので諦めず努力しました。
今では大阪府立大学に入学できて良かったと思っています。大学では麻雀のサークルとアニメ声優同好会に入っており、自分のペースで学べて、やりたい事も楽しめているので満足しています。
皆さんも、最後まで諦めずに最後まで頑張って下さい!

【取材日:2018年5月23日】※所属・学年は取材当時