大塚教授 写真

本学は、大学独自の給付型奨学金制度として新たに「グローバルリーダー育成奨学金制度」を設立し、学生9名をグローバル特待生(Honor Student with World-wide View) に選びました。

この奨学金制度は、特待生の海外留学を資金面でサポートするだけでなく、グローバルリーダーとして必要な能力・国際的な感覚を伸ばすとして育成セミナーを実施するとともに、国際交流の様々な場面に主体的に参加し、リーダーシップを発揮し、他の学生のロールモデルとしての活躍が期待されています。 今回、新たなグローバル奨学金制度ができたことで、本学のグローバル化に対応した学生育成システムはさらに充実したものになります。
グローバルリーダー育成プログラムが始まるにあたって、特待生2人をインタビューしました。羽曳野キャンパスで学んでいる福田 望琴(ふくだ みこと)さん(地域保健学域 総合リハビリテーション学類2年)、中国人留学生の張 政(ちょう せい)さん(現代システム科学域 環境システム学類2年)です。そして大学独自のグローバルリーダー育成奨学金制度の設立に尽力され、 また特待生の相談役の1人である大塚 耕司 教授(副学生センター長)に、新しい奨学金制度が生まれた背景や特待生への期待を聞きました。その一問一答を紹介します。

今回は、大学独自のグローバルリーダー育成奨学金制度の設立に尽力され、特待生の相談役の一人である大塚耕司 教授(副学生センター長)にインタビューしました。

大塚教授 写真――制度設立の背景にある本学のグローバル化戦略の概要をご説明願えますか。
この制度は、2016年3月に策定した「グローバル化戦略」に基づき、グローバルな視点と深い専門性を兼ね備えた国際性豊かなリーダーの育成をめざす大学運営の一環です。
本学の「グローバル化戦略」は、学長諮問のワーキングループで全学的に議論を行い策定されました。日本ではどの大学でも国際化・グローバル化への対応が進んでいるのですが、本学では、「世界に羽ばたく地域の信頼拠点」というキャッチフレーズを掲げているのが特徴です。本学には「多様・融合・国際」という視点から大学運営を進めており、「世界に羽ばたく」からイメージされる「国際」も重要な柱です。

「国際」を具現化していくのにいくつかの戦略を立てました。「研究」「教育」「地域貢献」です。その戦略を意識しながら重点化ポイントを作成しました。
例えば、「地域」では大阪府や堺市、それがASEAN(東南アジア職連合)です。それらの地域とうまく連携・交流をしていこうという形でプランを立てていこうとしています。
次の「研究」は、若手の研究者を海外に派遣し、国際共同研究に取り組もうとしています。そういうことをもっと活性化していこうという戦略を展開しています。

「教育」の方は、とにかく学生を国際的な感覚を持った人材に育てようという戦略を立てました。インターンシップという形でどんどん海外に学生を派遣しようということです。また、海外から外国人留学生に来てもらうことも促進しようとしています。グローバル化戦略を策定するのと相前後して、国際交流会館(I-wingなかもず)ができたので、留学生を受け入れる体制も強化されました。
その他、授業の英語化、外国人教員の積極的登用、外国で学位を取った先生の招へいなど授業も充実させていく、という重点目標を掲げています。グローバル特待生の方は、学生センター、学生課が主体になって取り組みました。

大塚教授 写真――グローバル化戦略を具体化する中で大学独自の奨学金制度が浮かび上がったのですね。
独自の奨学金制度を作りたいという念願は以前からありました。それを作るときに、どんなターゲットで行くのか、というようなことを議論しているときに、策定されたグローバル戦略の話が後押しとなって、グローバル化の教育を充実させるために、その奨学金を使ってもらう形にすればいいのではないかということになりました。

――特待生として選んだからには大学としての責務がありますね。どのようにサポートをしていくのですか。
グローバルリーダーとして育てるためのプログラムとして、1つは育成セミナーがあります。グローバルな感覚を持ってもらう勉強会を実施していく。これは専門家や著名な方を学内外から呼んできて、年数回講義してもらうのです。
2つ目は、グローバル特待生のチームをがっちり固めたいと思っています。今年は第1期生となりますが、メンバー同士の情報共有を通してコミュニティを作り、チームとしてもしっかりと組んでもらいたいと思います。遅くとも9月には、グローバル特待生の第1回ミーティングを行いたいと考えています。
その他、いろいろな情報提供があります。学生課には留学、短期のセミナーなどいろいろな情報が入ってくるので、情報を流すツールの仕組みを作りどんどん流していきたいと考えています。また、相談体制、メンター的な役割の人を選定し、助言、相談の窓口を作っていこうと考えています。これにはグローバル推進室という部屋がありますので、教員スタッフを整え、そこを窓口にして何かあったらそこに相談に行くという素早い対応のできる体制にしたいと考えています。

大塚教授 写真――特待生に期待することは。
1つ目は日本の文化をまず知らないといけないということです。学生が海外に出ていっても、日本のことをいろいろ聞かれて、「さあ?」ということでは始まりません。まず、そのことをしっかりと身に付けてほしい。その中で、自分の専門分野はしっかりと専門性を高めるよう研究し、自分の学生としての教養をしっかりと持ったうえで、それを生かした形の国際貢献、そこまでできるように成長してほしいと思っています。

最後は、リーダーシップです。グローバル「リーダー」なので、引っ張っていくという自覚があるかどうかが問われます。かなり積極的に留学したり、セミナーに行ったり、いろいろなボランティアに参加しているのだけれど、その現場の一員であるだけでは物足りないことを事あるごとに強調しています。まだ2回生になったばかりですので無理もない側面はありますが、メンバーの中には、高校時代からすでに活動し芽が出ている学生や、これから育てないといけないという学生もいます。いずれにしても、積極性はどの学生も持っています。それがうまく育ってくれて、もちろんコミュニケーション能力や協調性というのは前提条件ですが、それを持ちながらリーダーシップを発揮してくれたら、府立大学の中でも、飛びぬけて、周りを巻き込んでグローバル化を引っ張る学生になってくれるものと期待しています。

本学では、これまででも大学院生になってからのプログラムとして、リーディング大学院やアントレプレナー教育などを用意してきましたが、学士課程の低学年でもロールモデルを作り、大学院へもつながる道筋も支援していきたいと考えています。

▼「2018年度グローバルリーダー育成奨学金制度」認定証書授与式を挙行
http://www.osakafu-u.ac.jp/news/nws20180627/

▼グローバル特待生 張 政さんインタビュー
http://michitake.osakafu-u.ac.jp/2018/08/28/global_cho/

▼グローバル特待生 福田 望琴さんインタビュー
http://michitake.osakafu-u.ac.jp/2018/08/28/global_fukuda/

【取材日:2018年6月27日】※所属は取材当時