IDecインターンシップ体験レポート
2014年3月 生命環境科学研究科 応用生命科学専攻 博士後期課程修了
クミアイ化学工業株式会社
タイムマネジメントの重要性を学ぶ
本学では、博士人材が産業界で活躍するために必要となる、知識や素養を身につけることを目的とした、4つのイノベーション創出型研究者養成(ビジネス企画特別演習・産学連携特別演習・企業研究(インターンシップ)特別演習・研究リーダー養成特別演習)が開設されています。私は企業で十分活躍できるという自信をつかむことを最大の目標として、これら4つのプログラムに参加いたしました。それらを通じて、学び感じたことを書きたいと思います。
企業研究(インターンシップ)特別演習ではクミアイ化学の安全性評価研究室へのインターンシップに参加させていただきました。まず企業の研究は、ゴール(商品)を社員に明確に提示しており、社員はゴールにいち早く辿り着くために必要な仕事を見極め、優先的に行っていました。その判断の速さに驚きました。また企業では、時間の正確さを重視しているところが、大学との大きな違いだと感じました。限られた業務時間内に、試験計画を組み込み、実施し、報告書を書くという作業を行う重要性と厳しさを知り、よりよい商品を社会に出すためには、タイムマネジメントが必要であると学びました。
研究リーダー養成特別演習では新田ゼラチン株式会社から提示されたテーマを解決するためチームを組んで挑み、自分の研究結果を商品開発へつなげるためにしなければならないことを、一貫して学びました。また当初、リーダーは無理にでも自分の考えを貫き引っ張っていく、強引さが必要であると考えていましたが、チーム員の個性・能力を活かす場を提供することで、相乗効果を生み出し、短い期間で成果を出すことができました。
インターンシップ先であるクミアイ化学工業株式会社への内定が決まり、博士号取得者として社会で活躍できる機会を得ました。本プログラムで学んだことは、博士論文研究だけでは得られ難いものだと感じています。この経験を活かし、イノベーションを創出できる人材になるよう努めたいと思います。博士後期課程の皆様、博士論文を作成することとの両立は難しいと思いますが、是非、積極的に人材育成プログラムを受講してみてください。
IDec(アイデック)とは
IDec(Innovative Doctor education center)は、大阪府立大学高度人材育成センターの通称です。
▼高度人材育成センター