大塚怜さん

■プロフィール
2016年 大阪府立大学 生命環境科学域 自然科学類 物理科学過程 卒業
2018年 大阪府立大学大学院 理学系研究科 物理科学専攻 博士前期課程 修了

私は些細なきっかけから物理学に興味を持ちました。高校2年生のころに「物理」という漢字に惹かれてこの科目を好きになり、身の回りで起こる様々な現象を数式で表せることに面白さを感じるようになりました。

大学では物理学をさらに深く学んでみたいと思い、物理科学課程に進学しました。ここでは「演示学生実験」という学生が主体的に研究テーマを考え、実験結果について考察し発表する講義や、各研究室で実際に行われている研究に取り組む講義、科学英語やTOEICに特化した講義等、魅力的な学びの場が数多く在り、それぞれが非常に有意義でした。

博士前期課程では細越 裕子 研究室に所属し、未知の有機磁性体(磁石の性質を持った物質)の開発とその物性解明の研究を行っておりました。化学修飾によって多種多様な磁性体を生み出すことができ、分子骨格をちょっと変えるだけで物性が全く違うものになるため、測定結果がでるまで非常にワクワクしていたことを覚えています。

現在は製薬会社にて医薬品原薬(薬の素)の製造方法の開発に携わっております。ベースは有機合成になりますが、結晶化の技術、分析技術、設備の設計、安全性の評価等、その仕事は多岐にわたります。全く異分野ではありますが、実験のスケジューリングや器具の使い方、結晶学の知識、論文作成、研究発表等、大学で得た多くの知識・経験がこの仕事では活きていると感じております。また、実験結果がでるまでのワクワク感もありますし、異分野のことを学べる楽しさや、最新の科学技術を学べる機会も多いため日々充実しております。

些細な「きっかけ」からたくさんの学びの場に出会い、それらすべてが繋がって今の自分が在るのだと私は思っています。どんなことでもいいので「きっかけ」を大事にしてください。最後になりましたが、大阪府立大学がみなさんにとって何かしらの「きっかけ」の一つとなれば幸いです。

【寄稿:2019年10月30日】※所属は寄稿当時。