徳田一起さん

■プロフィール
2012年 大阪府立大学 理学部 物理科学科 卒業
2016年 大阪府立大学大学院 理学系研究科 物理科学専攻 博士後期課程 修了

日常生活で体験する様々な現象や私たちから遠く離れた宇宙空間で起こっている星や銀河の誕生をもっとよく知りたい、調べてみたいと思いこの物理科学課程を専攻しました。

この課程で力学、電磁気学、量子力学などの古典/現代物理学の基礎となる科目を学び、その知識が実際に実験で確かめることができた時などは、非常に感動しました。物理学という世界はなかなか簡単に道を通らせてくれないこともありますが、こちらの努力に応えてくれるかのように自然の本当の姿を私たちに教えてくれると信じています。

私は、大学4年生の時に宇宙物理学研究室に所属し、それから現在まで大阪府立大学が所有する望遠鏡や南米チリのアルマ望遠鏡を使って星の誕生現場の観測を行っています。これらの望遠鏡のおかげで続々と新しいデータが得られており、時には誰も予想していなかった宇宙の姿に遭遇することがあります。これは人類が築き上げてきた自然科学の歴史に新しい1ページに刻む瞬間であり、このような体験ができる道筋を開いてくれた本課程に深く感謝しています。

物質や宇宙の真の姿をもっとよく知りたい人はぜひこの物理科学課程で一緒に学びましょう。

【関連リンク】
大マゼラン雲における大質量星形成をとらえた―アルマ望遠鏡の見た「2羽の孔雀」分子雲が物語る2億年の宇宙史―(2019年11月14日プレスリリース)

【寄稿:2018年7月23日】※所属は寄稿当時。