本学独自の給付型奨学金制度「グローバルリーダー育成奨学金制度」。この奨学金制度は、海外留学等の自発的な活動を資金面でサポートするだけでなく、グローバルリーダーとして必要な能力・国際的な感覚を伸ばすためのセミナーを実施するとともに、学生の「やりたい!」という自発的な思いを大学がバックアップすることで、グローバル社会でリーダーシップを発揮できる人材の育成をめざしています。

▼ 「2020年度グローバルリーダー育成奨学金制度」認定証書授与式を挙行
https://www.osakafu-u.ac.jp/news/nws20200721/

今回はグローバル特待生3期生に選ばれた川合 蘭さんからの寄稿文をご紹介します。

川合蘭さん

川合さんは2019年にフィリピンスタディツアーに参加するほか、English CaféのTAにも挑戦されていますが、このたび「現代システム科学域」の魅力をもっと高校生に知ってもらいたい!という思いから、寄稿文を執筆されました。在学生だからこそ伝えられる魅力と具体的なエピソード、ぜひご覧ください!

▼プロフィール
川合 蘭さん
現代システム科学域 環境システム学類2年
出身高校: 大阪府立天王寺高校

こんにちは!学部ではなく学域と名称を使い、それぞれの学域名もほかの大学とはかなり異なる大阪府立大学ですが、今回はその中の一つ、「現代システム科学域」について在学生の立場からご紹介したいと思います。

現代システム科学域って?

現代システム科学域は知識情報システム学類・環境システム学類・マネジメント学類からなる学域です。学域名から学んでいることが一番想像しにくい学域だと思います。そもそも現代システムってなんやねん!と思う人が多いのではないでしょうか。まずはそこから説明していきたいと思います。

まず、現代システム科学の英語名称を紹介します。現代システム科学=「Sustainable System Sciences」。つまり、現代システムとは持続可能なシステムなのです!だから現代システム科学域とは持続可能な社会やシステムを考えている学域だと言えます。

 

なぜ学部ではなく学域なのか

先ほど紹介したとおり、現代システム科学域は持続可能性に関する問題を扱う学域です。では持続可能性に関する問題とはどのようなものがあるのでしょうか。例えば「森林伐採」という問題について考えます。

森林伐採問題のサイクル図

(大阪府立大学教授による研修資料より筆者が了解を得て改変)

このように、一つ一つの問題はそれ自体が大きな問題として扱われていますが、実はそれらは連関関係をもって存在しています。つまり、問題一つ一つにアタックしていくのではなく、問題同士の関係性を把握して取り組むことが必要です。それは情報学的視点、環境保護的視点、社会学的視点、心理学的視点、経済的視点、そして人権的視点など億の学問分野によるアプローチをすることになります。

だから学問領域が分かれている学部の視点では、このつながりを把握することは難しいのです。問題に一つの視点から取り組むのではなく、多角的にアプローチすることが大切になります。そういうわけで学部よりも大きなくくりでそれぞれの学問領域をまとめることができる学域という言葉が使われているのです。

 

文系?理系?

SDGs会議の様子

SDGs会議の様子

現代システム科学域は文系からでも理系からでも入学することができます。(知識情報システム学類のみ二次試験範囲に数Ⅲが含まれます。)上で説明した通り、持続可能性に関わる問題を扱うには文系の知識も理系の知識も両方が必要になるからです。現代システム科学域自体が文系学部なのか理系学部なのかが気になるところですね。

一言でいうと、いわゆる「文理混合」ということになるのだと思います。しかし筆者は文理混合でもなく、そのような概念をなくした学域が現代システム科学域なのではないかと考えています。これが学生として現代システム科学域を味わった感覚です。

 

現代システム科学域の時間割

ここまで現代システム科学域の意義を紹介してきました。でも、実際にどうやって学問を超えた学びをしているのか気になりますよね。そこで現代システム科学域の学生の時間割を少し紹介します。

現代システム科学域では以下のような種類の科目を履修することになっています。

現代システム科学域で履修できる科目の種類

学域共通科目や他学類専門科目の授業をとることがどの学類でも必須となっており、ここに学域性が出ています。それでは次にそれぞれの学類の時間割の例を紹介します。

 

時間割の見方

現代システム科学域知識情報システム学類2回生前期の時間割の例

1 アルゴリズムとデータ構造 情報ネットワーク※ ドイツ語中級BⅠ(会話)◎
2 コンピュータアーキテクチャ※ プログラミング言語概論 Academic English Ⅲ〇
3 オペレーティングシステム データベースと情報検索※ 線形代数Ⅰ※
4 ドイツ語中級AI(読解)◎ 知識情報システム学演習Ⅰ 共生文化論入門
5 マルチメディア情報処理

現代システム科学域環境システム学類2回生前期の時間割の例

1 公衆衛生学Ⅰ〇 地理学基礎◎ コンピュータグラフィックス概論*
2 情報セキュリティ 地域から見たアジア史* 都市と経済の地理学◎ 社会共生学入門Ⅱ※
3 環境哲学・倫理学※ 環境社会学◎ 東洋の歴史環境◎ Academic EnglishⅢ〇
4 異文化の理解 環境システム学演習Ⅰ
5 人間環境科学入門Ⅱ(心理学概論Ⅱ)※ 環境システム学演習Ⅰ※

現代システム科学域マネジメント学類2回生前期の時間割の例

1 環境政策学〇 ミクロ経済学Ⅰ※
2 原価計算Ⅰ※ 都市と経済の地理学◎ 地域経済学Ⅰ※
3 経営管理Ⅰ※ Academic EnglishⅢ〇 基礎ゼミナールⅡ※
4 生産科学概論◎ アメリカの文化* 創薬科学のすすめ*
5 憲法*

 

実際に現代システム科学域の学生になってみて

久保ねねさん

久保さん

・マネジメント学類2年生 久保 ねね

マネジメント学類の魅力も、広く学べる!ことだと考えていています。現代システム科学域の他の学類と同様に経済・経営・法を学ぶうえでも時代の流れや社会の抱える問題は切り離せません。心理や立地、環境問題、社会問題について、学域の開講科目や他学類の授業を通して学ぶことができます。

環境システム学類の授業を受けたことで、環境問題や社会問題の解決手段としての企業活動の在り方にも気がつくことができました。今期はマネジメント学類の授業で組織やモチベーションについて学んだので、環境システム学類の心理関係の授業にも興味を持っています。日々、多様な視点を持つことの面白さと大切さを感じています。

 

・環境システム学類2年生 川合 蘭

私が現代システム科学域の良さに気づいたきっかけは、解決していかなければいけない問題には原因が複数あり、それらは関連性があるということを実感したときでした。例えば、環境システム学類では半学期に環境・社会・人間についてそれぞれの授業を受けます。それらは別々の授業なのですが、すべての授業を受けるとこの3つのテーマが切っても切れない関係にあるということに気が付きます。

専門を極めるというのは専門性を高める一方で、視野を狭めてしまうことがあります。しかし、問題の原因同士のつながりを知っていると問題をより俯瞰することができるのではないかと思います。そういう意味で大阪府立大学や現代システム科学域は最先端な仕組みをもったものと言えると感じています。

▼その他のグローバル特待生の活躍はこちら
グローバル特待生レポート2018

▼グローバルリーダー育成奨学金制度 詳細
https://www.osakafu-u.ac.jp/campus_life/financial_aid/schol_opu/?id=global

【寄稿日:2020年10月23日】
【寄稿:川合 蘭(現代システム科学域 環境システム学類 2年)】※所属・学年は取材当時