世故 捷之助(せこ しょうのすけ)さん
2018年3月 大阪私立清風南海高等学校 卒業
2018年4月 生命環境科学域 応用生命科学類 入学
2021年9月 生命環境科学域 応用生命科学類 植物育種繁殖学研究グループ 配属

 

―応用生命科学類を目指した理由

高3の時の生物の先生が応用生命科学類の植物バイオサイエンス課程の卒業生でした。その先生の授業が楽しくて年齢も近かったので、府大の応用生命科学類は元から身近な進路でした。そして高校生物を学ぶ中で、生き物が生きるために獲得した様々な生命活動の仕組みに興味をもち、そこに学力や通いやすさ、学費などを盛り込んで、応用生命科学類に進路を決めました。

大学で今の研究室を選んだ理由は、高校時代から遺伝学が得意だったのと、大学の講義を受けて遺伝子の動きやはたらきに興味が湧いたからです。講義を聴いて先生の人柄を好きになったから、というのも理由の一つです。

 

―研究室での1日のスケジュールと研究内容

僕はトウガラシで見られる「雑種弱勢」という現象を扱っています。研究室では他にもイネやアワ、ダイズ、タバコなどが実験材料になっていて、基本的に学生さんは一人一人がそれぞれ自分のテーマを持って研究しています。卒業する先輩から研究テーマや植物を引き継ぐ場合もあります。

研究室では、DNAを抽出したりPCRや電気泳動をかけたりといった実験室での作業だけでなく、屋外に出て「研究フィールド」で栽培している植物の管理もしています。植物や研究内容によっては日中に何時間も外で作業するので、意外とハードワークです。卒業論文を書くための研究なので、自分で研究計画を立てて、コツコツと実験を進めることが大事です。でも、毎日ガチガチに研究している訳ではなくて、土日はちゃんと休めるし、アルバイトと両立することもそんなに難しくないです。また、新しいメンバーの歓迎会や卒業する先輩の送別会、田植えや稲刈り、テニス大会など、イベントもたくさんあります。コロナ前は、研究室で飲み会もしていたそうです。学生は学部3回生から院生まで、先生も含めてみんな仲が良いです。

―先生方の印象

1、2回生の時に受けた講義を通じて先生の人柄が好きになったので、その時からこんな大人になりたいと思っていました。研究やそれ以外の内容でも、困ったことや質問があれば深い知識と経験をもって親身にアドバイスをしてくれます。その際も先生が直接「こうしなさい」と決めるのではなく、あくまでも選択肢の提示なので、自分で考えて選ぶ力が大切になります。ということで、「先生」よりも「教育者」の方が、ニュアンスが近い気がします。先生のプライベートな話を聞けたりすると、普段のイメージとギャップがあってとても面白いです。

―農学部を志望する中高生に向けてのエール

最近耳にすることが多くなったSDGsですが、その中には農学の知識や技術が関わる項目も多く、農学のニーズは将来ますます大きくなると僕は予想しています。将来の夢がある人は、その夢の実現のために必要なスキルが得られるよう、農学部を目指して頑張って下さい。もし現時点で将来やりたい事や就きたい職業が具体的でなかったとしても、農学部で学ぶことは決して無駄にはなりません。大学で学んでいくうちに将来やりたいことに気付けると思います。
多くの人にとって、大学受験は人生の中でもかなり重要なイベントの1つであるかと思います。目標を決めて、それを達成するための努力を繰り返せば、きっと志望校合格を勝ち取れます。毎日を大切に過ごして、受験勉強を頑張って下さい!

 

【寄稿:2021年10月19日】※所属は寄稿当時。

大阪公立大学 農学部