澤田 和美さん(ハリマ化成株式会社)
2020年3月 大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 博士前期課程 修了

澤田和美さん

生命機能化学課程(研究室で)取り組んだこと、現在の仕事に生かされていること
私は2020年3月に応用生命科学専攻 生命機能化学課程 博士前期課程を修了しました。

この課程では、分子生物学、有機化学、生物物理学など、実験を交えながら生命現象について幅広く実践的に学ぶことができました。

私は、その中でも微生物学実験という、産業界で利用されている微生物や、自分で採取したサンプルから有用な微生物を見つけたりする講義が強く印象に残っています。この講義をきっかけに微生物が持つ強みを活かし、社会に役立てるという研究に大きな魅力を感じました。

微生物機能開発学研究室に所属してからは、自然界に存在するカビを利用してバイオエタノールを作るための研究をしていました。先生方に支えられ、学友と励まし合いながら、日々の研究に前向きに取り組み続けた結果、成果を学会発表や論文という形で世に出すことができました。

学会では、異分野の発表内容に直接触れたり、学外の教員や学生、研究員の方々と交流する貴重な経験を経て、自分が「面白いな」と感じる技術や発見が想像以上に沢山あると気づきました。

澤田和美さん

 

現在の企業名・職務内容
博士前期課程修了後、私はハリマ化成株式会社という、松の有用成分を私たちの身近にある様々な製品に活用し、私たちの生活を豊かにすることを理念としている化学メーカーに入社しました。

現在は、会社の強みの一つである接合技術を活かし、未来の電子産業を支える電子材料の研究開発に携わっています。

大学での研究内容とは大きく異なっていますが、土台となる有機化学知識や実験に対する取り組み方、そして「面白い」を見つける姿勢は、仕事にプラスになっていると感じます。

高校生へのメッセージ
今、社会はこれまでとは想像もつかない方向に動いています。出来なくなってしまったことも沢山ありますが、今だから出来ること、今だから気づくこともあると思います。

皆さんには、自分のプラスの感情を大切に、目標に向かってほしいと思います。そして、目標に向かう先に大阪府立大学があれば、卒業生としてこれほど誇らしいことはありません。

【寄稿:2021年3月】※所属は寄稿当時。

大阪公立大学 農学部