5月13日、中百舌鳥キャンパス内の植物工場研究センターにて小学生を対象とした公開イベント「植を探る―植物の不思議を調べてみよう―」が行われ ました。このイベントは5月18日の「国際植物の日」にあわせて、毎年色々なテーマで植物について学び・体験するイベントです。今年は小学校高学年の9名 とその保護者の方にご参加いただき、4つのプログラムを体験していただきました。
<葉脈の標本作り>
家庭用パイプ洗浄剤であらかじめ煮込んでおいた葉っぱを歯ブラシでやさしくたたき、葉肉を取り除いていきます。やさしくたたきすぎても葉肉が落ちないの で、葉脈を傷つけない微妙な力加減をさぐりながら、作業を進めます。その後、葉脈をスタンプでお好みに着色し、ラミネート加工します。苦心して表れた繊細 な葉脈の模様を眺めながら、子どもたちはご満悦でした。こちらの実験は家庭にあるもので再現できるということで、「夏休みの自由研究はこれに決めた!」と 大人気でした。
<顕微鏡で身近な植物の観察>
薄くはがした玉ねぎの皮やにんじんのスライス、オオカナダモを顕微鏡で観察しました。指南役の学生のサポートを受けながら、試料を作成し、慣れない手つきで焦点を合わせる参加者のみなさん。顕微鏡の中でダイナミックに変身する植物の姿に、大人もこどもも夢中の様子でした。
<教育研究フィールドでの玉ねぎ収穫体験>
晴天の中、フィールドの玉ねぎ畑へ。「保護者の方も含めて、ひとり3個までとっていいよ」との技師さんの声に、歓声があがりました。まるまると育った玉ね ぎたちの中から、一番大きなものを収穫しようとこどもたちは探し回ります。軽い力で抜けるようで、あっという間に収穫してしまい、「収穫の時期に手伝いに 来たい!」と楽しそうに話す女の子も。
<植物工場見学、レタス試食>
なかなか見ることのない工場内部の様子に、みなさん興味津々で見学窓を覗き込んでいました。案内役の小泉望教授に「この明かりの色には意味があるんですか?」などこどもたちから活発な質問が飛びました。
その後室内に移動し、植物工場産レタスを使ったサラダバイキングが始まりました。そのほかのトマトや玉ねぎなどの野菜も、教育研究フィールドで獲れたものだそうです。「僕サラダ大好き!」と笑顔で味わっていただけました。
様々な「植を探る」体験を通して、こどもたちは植物の面白さに触れ、サイエンスを楽しんでくれたようでした。
【取材:玉城 舞・仲田 くるみ(広報課)】
【取材日:2015年5月13日】