4/5 大阪府立大学交響楽団(以下オーケストラ部)を取材してきました!
合川王喜さん (地域保健学域教育福祉学類3年・ビオラパート)
小林陽介さん (工学域機械系学類2年・ヴァイオリンパート)
山本裕貴さん (工学域物質化学系学類2年・クラリネットパート)
取材は終始、和気あいあいとした雰囲気で行われました。
●主な活動を教えてください!
1週間のスケジュールとしては、月曜に弦楽器、火曜に管楽器、水陽~金曜のいずれかに各パートで練習をし、土曜日に合奏、演奏会前のみ日曜日に合奏練習を行います。
オーケストラ特有のメンバー構成なのですが、弦楽器は音量が小さいので大人数、管楽器は音量が大きいので少人数で演奏します。6月と12月に定期演奏会をするのですが、そこに向けてみんなで練習したりパートで練習したりしています。今は6月の演奏会に向けて2年生以上のメンバーが練習をしています。新入生は12月の演奏会から出演します。
●皆さんが使っている楽器は個人で購入されたものですか?
個人所有している楽器もあれば、クラブで所有している楽器もあります。
曲によってはクラブでも所有していない楽器を使用したいときがあり、その場合は外部から楽器とともに演奏者も助っ人として呼んだりしています。
●どうしてオーケストラ部に入ろうと思ったのですか?
(山本)中学・高校と吹奏楽部に所属してクラリネットをやっていたのですが、6年間やっていると結構いろいろな曲をやるんです。例えば、ポップスとかマーチとか…
その中でコンクールの時に、もともとオーケストラで演奏されていた曲をアレンジした吹奏楽バージョンを演奏したこともあり、そのころからオーケストラというものに興味がありました。
(合川)高校までずっと野球をやっていたのですが、高校時代にテレビドラマで“のだめカンタービレ”をみてオーケストラはかっこいいなと思い、入りました。
新歓の時に楽器をいろいろと弾かせてもらい、自然と弦楽器に惹かれ、ヴァイオリンとビオラで悩んだ結果、ビオラを選択しました。
オーケストラ部には、楽器経験者もいれば、今担当している楽器を大学から始めた人も多くいます。
●クラブ活動を通して、特に印象に残っている出来事はありますか?
(小林)去年の12月の定期演奏会ですね。
毎年その演奏会を最後に3年生は引退するのですが、その日の出来事が特に印象的でした。
演奏している最中に、コンサートミストレス(※)のヴァイオリンの音程がくるってしまったんです。曲の楽章の間に、必死にチューニングをして、何とか最後まで演奏できました。当時3年生の間で選曲にかなり難航しており、基本1曲しか演奏しない交響曲(1曲あたり40分程)を2曲演奏することになったんです。
かなりの長時間演奏となり、楽器にも疲労が出てしまったことが、要因の一つです。
しかし、様々な困難やハプニングを乗り越えて演奏も終盤に入り、指揮者が涙を流しながら指揮棒を振る姿につられ、コンサートミストレスも涙いっぱいで演奏をしていて…
本当に感動した一場面でした。
(山本)実は今年の6月の演奏会から指揮者として、舞台に立つことになったんです。
プレッシャーをとても感じて、指導してもらっている先生に「とても怖いんです。指揮台に乗るのが怖いんです。」と打ち明けたら「そんなに自分のことを重く考える必要はないんだよ。」とすごく励まされて。
それまでの演奏は、考えすぎて余裕がなく、みんなの顔も全然見ることが出来なかったんですよ。
そして先生に「もっと目を見開いてごらん」と助言をいただき、客観的に自分を見て指示を出すようになってから、オーケストラの音がどんどん変わっていきました。
捉え方ひとつで、こんなにも変わるんだと思いました。
●オーケストラ部の魅力は何ですか?
楽しい!音楽を全力でできるっていうのは(笑)
人が多いので、にぎやかだし、個性にあふれているし。みんな優しくて受け入れてくれる雰囲気ですね。
オーケストラ部には弦楽器があるので、管楽器と弦楽器が混ざり合うことで生まれるハーモニーが一番の魅力だと思います。指揮者は学生がやっているので、ここの表現はこうしようと考え、自発的に音楽をつくって演奏できます。だからこそ部員みんなとの表現に対する共通認識が大事になってくるのかな(笑)
●最後に大学生活において、後輩に伝えたいことはありますか?
(合川)大学のうちに自分の世界観を広げておくとすごく楽しいし、将来にもつながると思います。例えば僕の経験では、専攻である教育福祉に関係がある、児童福祉分野や高齢者福祉分野など、いろんなボランティアに行くことでとても世界が広がりました。
高校でやってきたことを続けるのも、もちろんとても良いですが、続けるにしてもバイトやサークル、ボランティア、何でもいいので、何か一つ新しいことを始めると視野が広がると思います。
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【 取材を終えての感想!】
今回お話を聞かせていただいた3人から、本当にオーケストラが好きなのだなという印象を受けました。
3人とも、オーケストラを始めた入り口は全く違うものでしたが、ともに“音楽”を楽しんでいくうちに、今の府大オーケストラ部にしか出せない“音”が創られているのではないかと感じる取材となりました。
今回取材を受けてくださったみなさん、ありがとうございました!
※第一ヴァイオリンの首席女性奏者・オーケストラ全体の演奏を取りまとめる職。男性の場合はコンサートマスターという。
【取材日:2018年4月5日】
【取材:崎山琴音 MICHITAKERs 現代システム科学域知識情報システム学類2年/
福田美琴 MICHITAKERs 地域保健学域リハビリテーション学類2年】
※所属は取材当時。