本学は、大学独自の給付型奨学金制度として新たに「グローバルリーダー育成奨学金制度」を設立し、学生9名をグローバル特待生(Honor Student with World-wide View) 1期生に選びました。
この奨学金制度は、特待生の海外留学を資金面でサポートするだけでなく、グローバルリーダーとして必要な能力・国際的な感覚を伸ばすとして育成セミナーを実施するとともに、国際交流の様々な場面に主体的に参加し、リーダーシップを発揮し、他の学生のロールモデルとしての活躍が期待されています。 今回、新たなグローバル奨学金制度ができたことで、本学のグローバル化に対応した学生育成システムはさらに充実したものになります。
▼「2018年度グローバルリーダー育成奨学金制度」認定証書授与式を挙行
http://www.osakafu-u.ac.jp/news/nws20180627/
今回はグローバル特待生1期生に選ばれた9人に特待生認定後の活動や、活動を通して得た経験などをレポートしていただきました。この記事では登倉大貴さんのレポートをご紹介します。
▼プロフィール
登倉 大貴さん
工学域 物質化学系学類 2年
出身高校:香川県立丸亀高等学校
ー海外や国際交流に関心が高まったきっかけは?
僕は高校生の時までは全く国際交流ということに関係のないところで生きていたと思います。僕が国際貢献に関心を持ち始めたきっかけは、RS(レジデンスサポーター:外国人留学生と共同生活をする日本人学生)としてI-Wingなかもず(国際交流会館)で暮らしはじめたことだと思います。留学生との交流は、僕にいろんなことを教えてくれました。
最初のころ、僕は英語を話すのが得意でなく、またそんなに人前でも話すということも得意ではなかったので、これからやっていけるだろうかという不安を持っていました。しかし、たくさんの留学生と話したりすることで、どのようにコミュニケーションをとれば良いかや、こんな考え方があるのかなど、日々の生活が発見で満ちあふれていました。
もっと文化の異なった人と出会っていろんなことを知れば、自分についてもっとよく理解できたり、成長できるのかなと思ったことが国際交流に興味を持ったきっかけだったと思います。
ー特待生になって良かったことは?
奨学金をいただいて自分の活動の幅が広がったことだと思います。初めての海外でのホームステイの経験もさせてもらいました。やはり海外に行くにはどうしてもお金が必要なわけで、特待生ならなければこういった経験はなかなかすることが難しかったのかなと思います。また、セミナーを2回ほど受講させていただき、非常に有意義な時間を過ごさせてもらいました。特待生に選んでいただいて、僕はいろんな面で成長できたと思っています。
GL特待生の間、僕の行っていた活動は、大きく分けて自分の将来のための国際経験と府大への貢献活動だと思います。将来のための活動として、2018年夏にオーストラリアのGPPプログラムに参加しました。このプログラムでは、日本人学生だけでなく、ほかの国籍の学生(中国やマカオ)、また異なったバックグラウンドを持った先生方、ホストファミリーと出会うことができました。彼らと授業を受けたり、日常生活を共にすることによって自分と同じ世代ですでにこんなにも英語を話せる人がいるということに刺激を受け、ある事柄に関してこんな頭の使い方をするのかと自分の視野が広まったと思います。
また、キャリアに視点を当てたプログラムということで、企業訪問やプレゼンを通して働くうえで何が重要かということを考える機会をたくさん得ることができました。僕が最も強く感じたことは、何かで成功したり、また良い結果を得るためには、失敗→修正→実行のサイクルを自分で進めていくことが重要だということです。将来、仕事をするうえで、1度で確実にうまくいくことはなく、失敗から学んで先に進んでいくことで何か大きなものを得られることを改めて学びました。
府大への貢献活動としては、RSとしての活動だと思います。9月から新しく府大で学ぶことになった留学生のために府大のキャンパスツアーやアイスブレイクのための活動を行いました。また普段の生活では、ラオス、中国、タイの留学生たちと共同生活をしており彼らと交流することで彼らの文化もまた学ぶことができます。彼らとコミュニケーションをとるうえで分かったことは、グローバルなコミュニケーションとは、英語力というよりむしろユーモアであったり、いつでも話しやすい姿勢でいることだと思いました。
ー今後GL特待生をめざす後輩へのメッセージは?
この奨学金に応募しようかどうか迷っている人がいれば、チャレンジしてみるべきだと思います。今自分がいる場所よりも少しだけ前に進んでみること、これは自分のしたことのないような考え方をしている人に出会えたり、自分を変えたりできるチャンスを広げることができます。このプログラムを通して、たくさんのことに挑戦し、自分を磨いてほしいなと思います。
【寄稿日:2019年1月7日】
【寄稿:登倉 大貴(工学域2年)】 ※所属・学年は取材当時