ロボコン2021全国大会会場写真

大阪府立大学工業高等専門学校(以降、府大高専)「ろぼっと倶楽部」はロボコンの常連で有名なクラブです。今年度開催された「アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2021」には、府大高専から2チームが出場。近畿地区大会では14チームが競い、府大高専Aチームは「本田技研工業株式会社 特別賞」を、府大高専Bチームは「マブチモーター株式会社 特別賞」を受賞しました。

Aチームは全国大会出場枠3チームの中の一つに選ばれ、府大高専は3年連続の全国大会出場という快挙を達成。ロボコニストあこがれの両国国技館にて26チーム中7位という成績を残しました。

Bチームも地区大会後、2021年11月18日~23日にあべのハルカスで開催されたイベント「ハルカス学園祭」にてロボットが展示され、注目を浴びました。

■アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト2021

1988年から始まった全国規模のコンテスト。34年目を迎えた2021年には、61校の高等専門学校から115チームが参加しました。競技テーマは「超絶機巧(すごロボ)」。自分たちがこだわってきた技術、挑戦してみたい新しい技を徹底的に追求し、「すごい! 技のロボット」で感動を巻き起こすことです。各チームが様々なパフォーマンスを繰り広げ、審査員が採点し、順位が決まります。
2021年10月31日(日)、各学校をオンラインで繋いで近畿地区大会がライブ配信されました。11月28日(日)には地区大会で選抜されたチームが全国大会の会場、両国国技館に集合し熱戦を繰り広げました。
(両大会の様子はネット配信され、後日、NHK総合テレビでもダイジェスト版が放送されました)

Aチーム「機巧神コウダイオー」

準備の様子の写真

リアルな操縦席と整備中のコウダイオー

「誰かがこのロボットを見たときに“私も作りたい”と思えるロボットを僕は作りたい!」との製作者の願いどおりロマンあふれるメカメカしいデザインのロボットが誕生! 合体、光る剣、ロケットパンチなど、ロボットアニメのお約束満載。

搭乗型操縦席の操縦桿とフットペダルでロボットを操り、敵ロボットを倒すパフォーマンスです。

全国大会では、背中に翼が付き、ロケットパンチの威力増とパワーアップしての登場。

ロボットアニメの主人公になりきってノリノリの操縦者や、楽しんで作ったチームメンバーたち、観客の皆さまの笑顔が素敵でした。

Bチーム「怪盗イズマスク」

地区大会の様子の写真

最終調整:出番を待つ衣心とロボット型パーツ

2030年の美術館が舞台。展示品を盗みにやってきた怪盗を警備員とロボットたちが迎え撃ち撃退するという寸劇。美術品は府大高専ではおなじみの大阪のおばちゃん人形とネギ。

怪盗の前に立ちはだかるのは身長1メートルにも満たない小さな警備ロボット「衣心(いしん)」。この小さなロボットが高さ2メートルの動力のないロボット型パーツと合体することでシンクロし、大型ロボットとして動きだします。

逃亡する怪盗を追跡するのは自動追跡ロボット「電心(でんしん)」。周囲の障害物を自動マッピングし、障害物避けて怪盗を追跡。

近くで見ると動力部品に輪ゴムなどが使われていてびっくりしました。

Aチームリーダのコメント

メカトロニクスコース 3年生 福岡 汰心 さん

今回のロボコンは、例年の競技形式のロボコンとは違い自由に自分たちでパフォーマンスを決めて進めていくものだったので、苦難の連続でした。しかし、自由に決められる競技であったからこそ、従来のロボコンでは味わえない僕たちのロマンを詰め込んだロボットを作ることができてよかったと思います。

これからも僕たちは、誰かの記憶に残るようなロボットを作り続けていきます!

Aチームメンバーの集合写真

Aチームメンバーと安藤 太一 先生

Bチームリーダのコメント

総合工学システムコース 2年生 星川 聖 さん

私たちはとにかくロマンあふれるロボットを作りたいというコンセプトで制作にあたりました。そして、巨大ロボットとの合体や、難易度の高い技術に挑戦した自動ロボットを作ろうと考えました。

合体はできるのに腕が動かない、練習するときに限って新たな問題が発生するなど、とても大変な半年間でした。しかし、本番では迫力のある「すごい」パフォーマンスができたと感じています。

残念ながら全国大会には出場できませんでしたが、この経験を糧に次のロボコンではリベンジをしたいです。

Bチームメンバーの集合写真

Bチームメンバーと東 健司 校長


【関連情報】

【取材日:2022年2月22日】※所属は取材当時